・根源(アイン):世界の最初の存在にして根本原理。「神」と呼ぶものもあればまた別の呼び方をするものもある。

          「カオス」や「無」とも呼ばれることもある。神々をも生み出した存在とも言われるが詳しいことは

          「根源」のみが知っていることでありそれ以外が知ることはない。「聖」「魔」の概念すら当てはまらない存在。

          でも自ら作り出した世界が壊されるのが何より嫌いで、そういった輩には「使い」を放って懲らしめる。神威

          秀真もその「使い」の一人らしい。

・太陽・太陰:根源が世界を作り出した際にこしらえた「秩序」。ここから「光」と「闇」、「聖」と「魔」などの対立しつつも調和する

要素が生み出されたとされる。太陽・太陰の両者の間には「中庸」も生み出され、この三者の度合いにより

世界の微妙なバランス・属性が生み出されていった。太陽は「白」であらわされ、太陰は「黒」であらわされる。

・太陽三元素:太陽が作り出した要素。「赤」「緑」「青」の三要素からなる。

・太陰三元素:太陰が作り出した要素。「茜」「黄」「碧」の三要素からなる。

・十要素:以上の太陰・太陽三元素を元に生まれた十要素。「赤」「橙」「黄」「萌」「緑」「碧」「青」「紺」「紫」「茜」の十要素からなる。

      世界が形成されていく中で初めて全ての存在の根源的な要素となった。これを辿ることが「根源」に近づく標の一つとなる。

      ・・・がまだ隠された要素があるらしい。

「赤」:あらゆる感情を司る根源の力。比較的に容易に行使できる力であり、あらゆる生命が普遍的に行使できるありふれた力である。ただ、

    普遍的な力で使いやすい反面、使い方を誤ると暴威を伴う力となり、果てには魔に身を落としてしまう危険性が高い。

    某騎士団はこの要素で容易く力を手にすることができたが、結局闇に身をのまれてしまったという伝承がある。

    ルシアナは主にこの力を行使する事が出来る。使うものの霊力に比例する力であり、膨大な霊力を持つ神威秀真は覚醒前にこの力

    を暴走させる事件を起こしており、それ以来滅多にこの力を行使することは無くなった。暴走することがなくなった現在でも忌むべき力

    として使うのを避けている。例外的に、ルシアナが冥王カーネルに斃されかかった際に発動し、カーネルを死の淵に追い込んだ。

「緑」:生命の根源の力であり、癒しの力。「青」程ではないものの、比較的神聖なる存在に近い力。ダメージを食らった際には有効な手段と

    なり得る。白魔術の使い手である魔術師が特に行使しうる力。ルシアナや神威秀真が使うと再生不可能までに破壊された自然すら

    回復しうる強大な力となる。逆に、回復魔法がダメージとなる魔族にとっては恐怖の力となってしまう。

「碧」:「緑」と「青」の中間にある力。両方の性質を持ちあわす力であり、至上至聖の力とされる。「緑」同様癒しの力として、また「青」の

     様に浄化の力として用いられる場合が多い。ちなみに、「青」と同じく「赤」を抑え付ける力があり、神威秀真が後述の「紅」

     の力を発動させる際に、100%「赤」の状態に至った時に相殺する為使うこともある。この力を以てすれば、「赤」の力を

     フルバーストして使うルシアナを瞬時に抑え込むことも可能。但し、そんなことができるのは彼女に唯一対抗しうる存在である神威秀真

     だけだが。反面、碧眼老のようにルシアナを籠絡する際に「碧」の力を悪用する輩もいる。

「青」「赤」とは対照的に知性などを司る力であるが、時として「赤」を抑え付ける程の性質をもった力。神聖なる存在に属する力でもあり、

    通常修行の果てに会得することのできる力であるが、なぜか神威秀真は素で使うことができる。同様にルシアナも素で使える。

    この力を以て闇に身を落とすことはあり得ない。最も神なる存在に近い力とされ、これを魔族が食らうと浄化は免れない。

「紫」:「赤」と「青」の力の中間にある力で、最も扱いにくい力。「青」の力を会得する段階で獲得できる力であるが、極めて不安定。

    使う者の霊格を上げ、その力を増幅させることができる。なお、「緑」同様癒しの力として用いることができるが、逆に悪意を

    もって用いると一気に「赤」を通り越して魔に身を落としてしまう危険性がある。それ故、行使できる存在も僅かにしかいない、

    レアな力。それ故評議会の中でもこの力を有するものは特別扱いされる。

・十全発動:十要素の力を同時発動する高度な発動形態。発動した者の体は虹色のオーラに包まれる。十要素の項でも述べたように、

       十要素を辿ることで根源に近づくとあるが、発動した者は根源の力への扉が開かれる。ただし、非常に高度な発動態で

       評議会のなかでも行使できたのは歴代の議長のみ。しかも数千数万の訓練を積んでも完全に成しえたものは五指を 

       数える程もないと言われる程難しいものであった。その一人、姜大公ですら、完全態発動に千七百年の時を要している。

       ところが、生まれつき根源の力にアクセスできる神威秀真は十回訓練しただけでで完全態で発動を可能とした。

       (ただし、初回は「赤」の力を暴走させてしまい、評議会メンバーを傷つけるという事件を起こしてしまった。)

       また、彼に対する存在のルシアナに至っては訓練なしで完全態発動を可能とした。

特殊な様態

・秘匿拾肆要素:十要素とは別に存在する、未知の要素。基本的に十要素をベースとして発動するが、評議会の上位者になると、

          単独での発動も可能となる。十要素+秘匿秘匿拾肆要素を全て発動しうる者は、現在評議会にただ一人。

「紅」:神威秀真が怒りの感情を開放する際に行使する「赤」の力。基本的に、「青」の力をベースに「赤」の力を加え、

       「赤」に至る前に固定させて発動させる。神威秀真は当初、「紺」「紫」「茜」の三段階をへて発動させていたが、

    後に単独での発動を可能とした。「くれない」と呼ばれるが、神威秀真自身に言わせれば「べに」。

    現在のところ、彼以外に発動できる者は存在しない。発動態は紅蓮の炎。

「蒼」「紅」拮抗する力。神威秀真が 「紅」の形態を解除するときに内部から強制発動させる。「碧」に近しい力とされる。

・廿肆全発動:十要素に加え、隠された残り拾肆の力を同時発動する、評議会内部でも未だかつて誰も成しえなかった究極技。

         究極「業」、「業(わざ、ごう)」、「禁忌の業」、「カルマ」などと呼ばれている(理由は後述)。

         十全発動を訓練なしで完全態発動したルシアナでさえ成しえていない。発動成しえたものは神に等しい力を得ること

         から、神に対する冒涜、禁忌の技とされ「技」ならぬ「業(わざ、カルマ)」と呼ばれてきた。邪悪なるものを

        許さない力とされ、この力をもってすれば、魔界の首魁たる暗黒神を瞬時に葬り去ることができる。なお、

        邪なるものがこれを発動しようとしても「要素」の力により、存在そのものが抹消されてしまう。

         しかし、「アイン」の力を現出することのできる神威秀真が、訓練なしで、誰もが成しえなかったその「業」を成す事に成功。

         元老院では発動そのものを認めるか否か、一時議論の対象となったが、「アイン」の力を現出させている以上、

         「神」の許しの下で発動しているのと同義という結論に至った。